元財務相事務次官福田氏のセクハラ問題を見て企業側の対応ってどうしてるんだろう

元財務相事務次官の福田氏がセクハラをテレビ朝日の記者に行ったかどうかというニュースが世間を賑わせています。

あのニュースを見ると、企業のセクハラ対策に比べて政府のセクハラ対する対応は遅れているということを言われていますが、一体どの企業のことを言っているのでしょうか。超がつくようなグローバル企業ならばまだしも、日本企業であればそんなにセクハラに対する対応が進んでいるとは思えません。

企業の人事や総務を担当してきた人間としてこういったニュースを見ると、なんだかニュースのコメンテーターというのも見当違いの事を言う人が多いなというのがぶっちゃけた感想です。

今回自分が属していた企業の例を出しながら、企業におけるセクハラ対策について書きたいと思います。

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コンプライアンス対策室の一貫

セクハラの対応は通常は人事の仕事ではなくて、コンプライアンス相談室などの組織が対応をします。

人事部が窓口となるケースも有るのですが、もし人事が窓口となると問い合わせの敷居がグンとあがります。人事部がセクハラの話を聞き、セクハラされた側にも問題がある、評価の影響があるということになってしまうと思い込むためです。

なので、一見すると人事とはかけ離れた窓口を用意し、問い合わせの敷居を下げるということをします。

コンプライアンス室は機能不十分

ただ、コンプライアンス室は本来の機能を十分に果たしているとはなかなか言い切れません。

理由は人選と上位組織の問題です。

人選は定年退職者が多い

コンプライアンス室に相当する方というのはなかなかいません。専門的な方がいないということと、企業の中でそういった人員を育てる土壌がありません。

人員がいないので、コンプライアンス室には定年退職をした人があてがわれます。

定年退職者というのは顔が広く、年を取っているので人当たりもとても良くなります。なので一見すると話しやすく、解決に向けて明確なプロセスをもっと行動できると思われますが、実際はそうではありません。

すでに波風を起こしたくなく、穏やかな日々を望む方が多いです。また人のナイーブな面を対応する経験がないので、解決に至ることができず結果的に人事が対応します。したがって窓口としてのコンプライン室は機能しますが、組織内を自浄するための組織としては機能せず、形骸化してしまう可能性が高くなります。

上位組織の問題

コンプライアンス室などの組織図を見ると上位組織は人事部がほとんどです。社長直下の組織ということはあまりありません。コンプライアンスに関する事象はたいてい人事権がないと解決させることができないのがほとんどだからです。

先にも書きましたが、定年退職者の人員で構成されたコンプライアンス室は自力で解決するだけの権限を与えられていないので、事案はエスカレーションされます。

結局は人事案件になります。それは仕方のないことなのかもしれません。組織構造上そうなっってしまいますし、権限上限界があるわけですから。

では人事はどうやってセクハラを解決するか

これは、僕が経験をした事案に基づいているだけですので、必ずしもこの方法が正しいかわかりませんが、企業という組織であればこの解決方法だというと言うか、致し方なしだと思います。

両者のヒアリング

まず、セクハラされている方からコンプライアンス室に連絡が入ります。コンプライアンス室のスタッフは、セクハラされている方へのヒアリングを行い、それがセクハラに相当するかどうかをある程度スキャニングします。ただ、このスキャンニングは大したことができないので、大抵は人事部にエスカレーションされます。

人事部の中でセクハラに相当する事案かどうかの確認のために両者からヒアリングを行います。順番はセクハラされた側が先です。次にセクハラした側のヒアリングになります。

ただ、この時セクハラをしたという情報があることは述べることはしません。別の話題で呼び出します。特殊な話題ではなくです。例えば先日の研修の結果についてヒアリングをしたいという内容、または最近の仕事の内容についてランダムにヒアリングをしているなどです。

その中で、一般的にセクハラに対する意識や考え方についてヒアリングを行い、突っ込めるならば、社内でセクハラが行われている可能性があるということを示唆し、ひとりひとりが気をつけなければいけないということを伝え、その場は終わらせます。

上司のヒアリング

両者のヒアリングでもし、セクハラが止まらないのであれば次は上司にヒアリングを行います。セクハラした側に再度ヒアリングをして注意をすればいいという意見もあるでしょうが、もしそれをしてしまった結果としてセクハラした側がセクハラされた側が人事に通告をしていると言うことがわかれば、セクハラからパワハラへ発展しかねません。

なので、次は管理職について状況を説明し、管理をしている人間としてセクハラした側(管理職の部下)に上司として指導をしてもらうというプロセスを取ったほうが良いと思います。

ただ、ここで気をつけないといけないのが、管理職として人事ごとの解決をする能力があるかどうかを幹わけないといけません。

自分の席に呼び出して今回の件を咎めないか、セクハラされた側も呼び出し会議室で3人で話をしてセクハラ下側に謝らせたりしないか、など解決策へのプロセスについてはある程度管理職とすり合わせをしたほうが良いと思います。2人で仕事中に何処か会議室で、時間は30分(いつもの会議の時間を超えない)、など色々と管理職に対しては注意と指導をしてあげるべきだと思います。

セクハラした側とその上司に指導

もしそれで解決しなければ、人事が介入し、セクハラした側との面談、そしてその後上司との面談を通じて指導をします。その時は人事からセクハラされた側の情報は一切出さないことです。セクハラした側は誰からの通告かはわかると思いますが、それが人事から漏れたということはあってはいけません。なので、人事はセクハラした側に個人は特定されないようにしましょう。

相手の状況によっては、上司を交えてもいいと思います。ここまで来るとセクハラした側は会社にいられなくなるかもしれませんが、それは仕方ありまえん。こちらとしては譲歩をしながら勧めているので、人事が圧力でセクハラをした側を追い詰めて退職に追い込んだということにはならないと思います。人事としてはそのへんも考えながら動いていくほうが良いですね。

情報はもれないように、でも漏れるかも

あまり言いたくありませんが、噂の大好きなものです、会社というものは。誰からこの事象について漏らしたり、有る事無い事を付け加えて言い広めるかもしれません。

なので人事としてはセクハラ問題が一旦解決したあともセクハラされた側の方のフォローはしたほうが良いと思います。

セクハラされた側の上司にも情報としてこうした事実があったが、今は解決している、ただ組織の中に変な噂が流れているので気をつけるようにというということを伝えておいても良いかもしれません。

セクハラされた側はそのせいで会社を辞めてしまうかもしれませんが、これはなんとしても止めましょう。セクハラされた側が居づらくなるような環境になってしまうのはとても会社としても良くないことです。ぜひそうならないようにしたほうが良いです。

企業としてはセクハラ対策は人材流出を防ぐ

セクハラされ側はもちろんのことなんですが、できればセクハラをした側も退職というのは避けたほうが良いと思います。

セクハラした側は決してしてはいけないことをしたのですが、本人には自覚がない、罪の意識がないというケースが多いです。なのでしっかりと説教をすれば理解してもらえるケースもあります。

セクハラ問題が起こるたびに人員が辞めていってしまうと、会社としての組織力が下がってしまいます。これは避けたい。

できるならば、誰も辞めないという結果で解決させるべきだと思います。

ただ、セクハラした側が本当に悪質なセクハラであった場合は、毅然とした態度で望むべきだと思います。そこは履き違えないようにしたほうが良いと思います。

セクハラ撲滅のために

e-Leaningなんでセクハラに対する啓蒙もしたほうが良いと思います。モラルを作り上げるのも人事の仕事です。積極的に情報発信をして、企業としてのモラルハザードを防ぐように尽力してください。

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