目下新入社員研修の対応にいそしまれている人財育成担当者の方、お疲れ様です。
現場の実習などは、忙しい現場の合間を縫って研修をしているので、現場からも文句を言われることは多いと思いますが、頑張ってください。私も同じ立場として現場に色々と嫌味を言われながらも頑張っています。
ということで、今回は新入社員研修の中で、高卒と大卒の新入社員に対する研修の仕方や指導の仕方について書こうと思います。
高卒と大卒は分けたほうがいい

高卒という言葉がどういったイメージを抱かせるのかはちょっと置いておき、他に適当な言葉がないので高卒という言葉を使用いたします。
ここでいう、「分けたほうがいい」というのは、違う部屋で研修を受けさせるとか、違う研修内容にするとかそういったことはありません。
要は、同じ研修内容であっても、違う指導の仕方にしたほうがいいということです。
当たり前、高卒は大卒より4年も違う
当たり前ですよね、高卒の方は大卒の方に比べると4年も違うわけです。
知識の量や、社会に出ている経験の量も違っています。たかがバイトかもしれませんが、それなりに働くということに対しても苦労をしているはずです。
使っている言葉なども違いますから、大学生ならば知っている言葉でも高校生は知らないというケースだってあるはずです。
若いうちの4年というのは、差が出ますからね。なので高校生と大学生というのは全く異質のものであると理解をしたほうが良いと思います。
同じ研修でも分けないといけないのか、分けるべき
この話は難しい話ではあるのですが、結論から言いますと分けるべきところはあると思っています。
ただし、新入社員研修でスキル的な研修をするのであれば、分けるべきだと思います。しかし企業理念などの会社全体の話、その会社の従業員として知っておかないといけないことは、高卒だろうが大卒だろうが同じレベルの情報を伝えるべきだと思います。
この分ける、わけないと言うのは結構ポイントなのではないでしょうか。
でも部屋は分けない、差があると感じさせてはいけないから
ただし注意事項としては、講義を分けるとしても部屋は極力分けないほうが良いと思います。
部屋を分けることによって、なぜ自分たちは別音部屋で講義を受けなければいけないのか、隣は何をしてるのか、差別されているのではないか、という発想になりかねません。
この辺はどう事務局が説明するかがポイントになると思いますので、もしかしたらそれほどナーバスになることではないのかもしれませんね。
指導内容で分ける。高卒はフォローの時間を増やす、個別対応をする
部屋を分けるということに悩むくらいならば、このことに頭を使う、心を砕く方がいいかもししれません。
この中で、僕が大事だなと思っているのがフォローの時間を多くする必要があるかなということです。
フォローと言っても、率先して声をかけましょうということではなくて、相手が聞いてきたことに対して説明の時間をしっかり持ちましょうということです。
大学生と高校生では理解のスピードも、理解するために使用する時間も全く違ってきますので、高校生と大学生を同じと思って扱わないことです。
高卒人材はとても貴重

高卒という言葉を敢えて使っていますが、高卒の社会人というのはとても貴重です。
帰属意識の高さだけではなく、戦力になる年齢が大卒よりも若くなります。長く就労してもらえるというのもポイントです。ちょっと詳細を書きます。
この会社しかないという思いは帰属意識の高さへ
これは大学生にはあまりないかもしれませんね。
高校の先生がしっかりと指導されているのであれば、帰属意識は大学生よりも高校生の方が高いと思います。
特に大学生はネットの情報に敏感です。今は転職が楽にできるなんていうネットの情報が蔓延しているので大学生の会社に対する帰属意識というのはどんどんと下がっています。
一方で高校生は、進路指導の先生が、学生対して「その企業の情報(メリット)」をきちんと説明されているはずです。その説明をあるていど純粋に聞いているはずですので、その辺から考えても帰属意識は高いと思われます。
30代前半で就業10年以上の人材は大きなメリット
高校生は年齢のメリットがとても高いです。
10年目の社員の年齢が30才を切っているわけです。実はこれって結構大事。
特に製造業の製造部門は、業務経験が15〜20年くらいあった方が管理職には適しているので、大卒になると40才を超えないとなかなか管理職にはなりづらいのですが、高卒だと40才を切っても管理職になる条件を得ることができるので、平均年齢を下げる一助にもなります。
確かに若いと最初の育成はちょっと大変ですが、軌道に乗れば若くして責任のある仕事につきやすいというメリットがあります。
40年以上の就業年数は長い
高卒の就業年数は、60才定年の場合は、42年です。大卒で38年ですが、40年の壁というのは結構なものだと思います。
長い就業年数は、マンネリ化を招きかねません。なので一概に就業年数が長いというのは問題かもしれません。こういう時はきちんと会社側がフォローしてあげる必要があるのかもしれませんね。
大学生と学び、より成長してもらいましょう

高卒人材ん有用性や、扱い方(育成初期における距離感)を知ってもらいました。
結論としては、高卒人材はとても貴重な人材です。昨今大学への進学率がどんどんと上がっている中で、高卒人材というのは少なくなっているので。
高卒人材には、入社をしてもらった後は大卒人材と共に研修を受けてもらい、社会人の基礎の部分を早々に身に着けてもらって、戦力として順調に育ってもらった方が絶対に良いです。
なので、研修には一緒に参加をしてもらい、同じ研修内容を受講してもらうことしましょう。ただ、高卒の方々はできない事が多い、またはできても質がちょっとおちるために、フォローをしてあげる必要があります。
それは研修の途中で高卒の方々を個別で呼び出し追加の説明をしたり、業務終了後にちょっと呼び、個別に課題を与えたりすることです。
ちょっと手をかけてあげることで、高卒の方々はより成長してくれることになると思います。
特に製造業の方々は高卒人材の採用を積極的に考えていかれることをおすすめします。
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