今、研修専門部署で仕事をしているのですが、その中でコミュニケーションwスキルを向上させるために何ができるのかということについて少し上司とディスカッションをしているので、その話をしたいと思います。
この話は当社だけの問題ではなく、どの企業でも言える普遍的なことだと思います。
コミュニケーションにかかわる問題は一生なくならない
まったくもってその通りだと思います。コミュニケーションを改善しよう、よくしていこうという活動は一生かかっても終わりません。ずっと組織や個人にかかわってくる問題です。
ぼく個人としてはコミュニケーション力を上げる、コミュニケーション力のある人材が欲しいといった、コミュニケーションにかかわる事象についてはあまり明記しない方がいいというのが持論です。
もう当たり前の話過ぎるので。だってそうでしょ。文字のかける人が欲しいなんて書かないでしょ、ふつうは。当たり前のことを大々的に書くのってなんかばからしい気がしています。
なくならないのは、言ったことが伝わらない、言われたことがわかない問題
特に、コミュニケーションの問題でよく言われるのは、「部下に指示を出しても、期待していることと違うことをする」や「上司からの指示を理解して行動したのに、結果は上司の期待とは違っている」というものです。もうよくありすぎて、口が酸っぱくなります。

ちょっと極端な例かもしれませんが、つまりはそういうことです。
役員が知りたいのは、市場全体の話であり、中計として自分が所管する組織の数字(売り上げ、利益、コスト)などを知らなければいけません。
でも技術部門の課長さんは、自分の領域内で出せる情報を提供するしかないですし、そこにしか目線は行っていないです。したがって、こうしたギャップが生じるわけです。
コミュニケーションにかかわる問題は一生なくならない、とは言ってみたものの
唯一コミュニケーションにかかわる問題をなくす方法があるということだけはここで話をしておきたいと思います。
それは、できるだけ同一性の高い人材が組織にいるということです。
コミュニケーションのミスは、「環境が違うことによる、すれ違い」という言い方をしている以上、同じ環境であれば、同じという度合いが強ければ強いほどコミュニケーションのミスはなくなります。
つまり、自分と全く同じ人間が集まればコミュニケーションのミスがなくなるわけです。
ばかばかしい答えではなく実用的な答えとして、「階層を減らす」ということ
自分と全く同じ人間を作り出すということは不可能ですし、もしコミュニケーションにかかわる問題をなくすという答えが、「自分のクローンを作る」みたいな話になってしまうとバカばしくてこのブログの記事の意味がなくなっていまうので、もう少し実用的な答えとしては、組織の階層を減らす、レポートラインを減らすというのは意味がある施策だと考えます。
これは、立場によって見ている世界が違うために、あまりにも立場が違う人間が話をしたり聞いたりすると、伝える側は「話しても話しても理解をしてくれない」となりますし、聞く側は「何を言っているのかわからない」ということになります。
取締役が若い担当者相手に指示を出してもうまく伝わらないのは、取締役は会社全体を常に意識しているので、指示内容も会社全体を意識した指示になりますが、若い担当者は、自分のことしか考えられていないので、指示内容が理解できないことが多々あるわけです。

こうしたギャップを埋める方法として、組織の階層を減らすということを言いましたが、どういうことというと、図の通りです。
確かに、各役職の職務範囲は広がりますので、その分責任の範囲や仕事の量は増えるかもしれませんが、矢印で示している通り、ギャップの幅は狭くなっています。
このギャップが狭いほど、コミュニケーションの問題は発生しにくいとしたら、組織の階層を減らすことはコミュニケーションの問題を熾さないようにするための施策としてはある程度効果があると見てもよいのではないでしょうか。
諦めるということも大事
これは極論かもしれませんが、一番手っ取り早くて効果があります。
ギャップが発生すると思われる方には頼まない、指示をしないというものです。相手の適材を見て発話者側が判断をします。
これをすれば、コミュニケーションの問題というのはある程度解決するはずです。
日本人は、みんなが同じことができればよいという発想があるので、何とかして理解してもらおう、わかってもらおうという努力を惜しまないケースが多いと思いますが、わからない人は何を言ってもわからない訳です。
たとえるならば、最近のコロナのワクチンの問題。反ワクチンの人にいくら説いても理解をしてもらえない、そうであれば理解してもらわなくてもいい、という判断になる人は多いのではないでしょうか。それと同じです。
コミュニケーションの問題解決には色々な切り口があり
今回は、コミュニケーションの問題について、組織の階層という観点でお話をしましたが、そのほかにもコミュニケーションの問題というのはたくさんあると思います。
話す側、聞く側という観点もあります。解決できる点もあれば、上記に書いたように解決できないものもありますので、どれならば解決しそうなのか、どれならば解決のために動いても時間の無駄になってしまうのか、ということを考えて進めていくようにしましょう。
もし、コミュニケーションの問題で悩んでいる方がいましたら、ぜひコメントいただければ何かしらのアドバイスができると思いますので、お気軽にコメントください。
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