人事で人材育成を専門でやっていると時々きかれることがあります。
それは、体罰的な行為や、ブラックチックな研修ってやっているの?というものです。
この質問、答えとしては「体罰、暴力はふるったことはないし、そんなことは企業としては推奨してません。」ですが、ただ、少し変わった研修をしたり、ちょっと困難なことをしたりするケースはないわけではないです。
今回は、(1)体罰的なことは今の企業は教育では行なっていない。(2)ちょっと変わった企業の研修。について話をします。
企業は暴力は振るわない

昨今のアマチュアスポーツにおける体罰的な行為やパワーハラスメントが騒がれています。
こうした行為が様々な場所で横行していると、「企業なんかもやってんじゃないの?」なんてことをいわれそうですが、パワハラはまだまだなくならない行為かもしれませんが、暴力はないですと言えると思っています。
様々な企業でコンプライアンスが叫ばれ、暴力という行為が悪であるという風潮はだいぶと浸透してきたと思います。この辺は様々な企業で人事として働いてきたからこそ、感じれることだと思います。
そもそも企業は暴力を行うことで何か得ること何かできるとは全く思っていません。
また管理職の方々は暴力を振るうことで、部下は自分にはついてこないことを十分知っていますし、今の若い方々の特色をよくわかっておられます。
部下が最善のパフォーマンスを出すにはどうすればよいのかということをよくわかっていると思います。したがって暴力的な行為はない(限りなくゼロに近い)と思います。
そういった風潮なので、人事としても研修の中で愛の鞭!とか言って受講生に体罰的な行為を行うことは絶対にありません。
ちょっと変わった研修はあります

研修の中で殴るといった体罰的なことはないとお伝えしましたが、ちょっと特殊というか変わった研修はあります。
特殊、変わったという言い方が正しいかわかりませんが、根性系な研修について話をしたいと思います。
夜通し山でオリエンテーション

これは僕が体験した研修ではないのですが、この研修は2泊3日の研修です。
研修期間中は寝れないそうです。ずっと起き続けて研修を受けることになるのですが、研修の内容も意味がわからないことをずっと続けるそうです。目的のわからないことを延々と続け、疲れてヘトヘトになるように仕向けます。
心身ともに疲れきったところで、最終日の夜からオリエンエテーリングを山の中で灯りもない中で行います。
夜通しでそれまでも寝ていない中、限界の状況でそれでもやり遂げることで、辛いことをしてきたんだからなんでもできるという感覚を身につけるのが目的なんでしょうか。
正直あんまり意味のわからん研修です。これで身につけられたものが今後の仕事にどのように役に立つのか理解ができないというか。
でも、まあまあ人気のある研修みたいです。管理職になった人に受けさせる研修のようですね。
浜辺で走らせる

これだけ書くと、ボクシングのトーニングのように見えますね。足腰を鍛えるために足場の悪い砂浜でランニング。
でもこれはボクシングのトレーニングでなく会社の研修です。
もう少し詳しく説明すると集団で隊列を組んでジョギングしますが手と足は揃えないといけません。またその時に訓練用の合言葉を唱えないといけなく、声が小さいとダメです。
約30人くらいが一つのチームになってこの行動をするのですが、みんなで合わせるために創意工夫をしなければなかなか合わせることができません。
チームで何かをするということの難しさを学ぶだけではなく、チームで成し遂げることで得られる成果の大きさについても理解をしてほしいという願いがあります。
ただ、やり方はちょっと問題有りかなと。今時浜辺で砂浜で特訓というのもどうかなという気がします。
この研修、僕が製造メーカーの工場人事をしていた時にやっていたもので、大昔からの研修をずっとしているものです。(今の役員が若い時に作ったものらしく、モディファイしようとしてもその役員様がこの研修をなくすのをメチャメチャ嫌がるので、無くさなくて、、、。)
目的や効果については全くもってさんどうなんですが、やり方がどうなんだろうっていう研修です。
ラジオ体操を団体で

この研修も僕が製造メーカーに勤めていた時のものです。
要は集団でラジオ体操をして、全ての動きをみんなで合わせるというもので、合わせる方法をグループで協議しながら試行錯誤していくというものです。
PDCAサイクルを身をもって知るということがこの研修の肝のところです。
ただ、この研修もそうなんですが、別にラジオ体操じゃなくても良いというところと、この研修早朝にやるということになっているので、その辺があんまり今風じゃないというかちょっとグレー感ありますね。
ブラックな感じの研修はあんまりしない方が良い

少し前の記事ですが、ある企業で長距離を走らされた社員か怪我をして訴えられたという記事がありました。
あまり厳し目の内容や、理不尽さが残ってしまうような研修というのはやらないほうがいいのかもしれません。研修を行う側は理不尽差さを目的にしていますが、受ける側は理不尽さはマイナスイメージにしかなりません。ここが大きな誤差になると思います。
研修を見直す時に、研修のコンテンツが今の時代に即しているのかということは必ず確認するべきだと思いますので、みなさんも研修のコンテンツの見直しの際には、ブラック感のでないようなコンテンツ設計を行ってください。
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